綴虚堂の日々

ヲタの日常

戦国ミュージカル『覇王の子』

岡崎市民会館あおいホールで行われた戦国ミュージカル『覇王の子』を見てきました。
松平信康を主人公にした作品です。
(家康の子で、自害に追い込まれたということになっている方です。世間的にはマイナーだけど、ここ見る人はみほとせ見てる人多いだろうから知ってますよね。)
主催はOffce KANという、名古屋の団体さんです。そして出演者には、新人さんに近いような方から、岡崎葵武将隊OBのベテランさんまで。
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始まる前に岡崎市長の御挨拶があったんですが…
若干そこで意識をもってかれましたw
家康公の像を名鉄から見えるところにつくるって…どこにww
9メートルってめちゃくちゃでかくないです?www
しかも徳川四天王の像もとかなんとか…


まあそんな話はおいておいて…
本編の最初は和太鼓零というグループによる和太鼓演奏を序曲代わりにして始まりました。
始まって早々に、殺陣に圧倒されました。
真横にずらっと並んでほとんど隙間がない状態での演技ですよ。めいいっぱい腕を伸ばしたら当たりそうな距離で…。
とっていただいた席が前から3列目という良席だったので余計に迫力がすごかったです。

登場人物がかなり多いので、ある程度漫画のキャラクター的な性格設定や衣装になっています。
主人公である信康、そして対になる信忠(信長の子)は、平成の最初の頃のジャニーズみたいな髪型とフェイスペイント。
榊原康政は美丈夫という言葉が似合いそうな髪を下した長髪スタイルで、酒井忠次はちょっとワイルドな感じ。
…そんな中にいつもの鹿角兜に数珠の本多忠勝。他が派手めの方多いからあのいつものスタイルが目立つ目立つ。
(家康は金ぴか具足、井伊直政は赤備えなんですけど、こちらはそれなりに周りになじんでいるというか…)
槍も小さめだけどちゃんと笹穂で樋が入って蜻蛉切になってました…!
岡崎城銅像あるから、逆にあのスタイル外すと誰だかわからなくなりそうですものね)
榊原康政が先に書いたとおり長髪の美丈夫タイプ、榊原康政の兄清政の役を女性がされていたので、榊原のおうちは美形一家なのかという風情になっておりました(笑)

登場人物が多いので、歴史知識とまではいかなくても、徳川四天王の名前くらいは知っているほうが話に入りやすいかな…
岡崎の武将隊は徳川四天王揃っているので、多分あの場所でやる限りは問題にならない部分だとも思いますが。
プラスアルファを知っていると、知っている分だけしんどくなってくる作品です。
(私はそこまで徳川家臣団について詳しくないのですけど、それでもかなりくるものがありました。)

作中の信康は、まっすぐな印象の人物として描かれました。
…その時点で、どうするのってなりません?じゃあ昔の歴史書に書かれた粗暴な人物としての部分はカットするのかなって。
でもそうじゃなかったんです。

作中で信康は、信長の命により、縁者でもある水野信元を殺したことに苦悩します。
弱ったところに瀬名姫付きの怪しい医者から「心が楽になる薬」として、阿片を渡されたことから崩壊がはじまります。

白拍子の一座の登場と、信康による求婚(でよいのかな?)の場面は、最初ちょっと唐突に思えたんですが、気づいた瞬間真っ青になりましたね…
休憩後の最初の場面が、すごく楽しげな村の祭りで、そこに件の白拍子が登場して…歴史ネタを知らない人にとっては急展開する場面、知っている人にとってはひやひやどきどきしながら見る場面、見事でした…。

信長と信忠親子が、あまり似ていないのだけれど歌いだすと声の響きがとてもよく似た感じになるのが素敵でした。

若干強引な場面もありつつも、とても面白い作品でした。
子役さんの場慣れ用かなという場面も、いい感じに緩急の一部になってましたし。

会場内での物販で、初演時DVDの販売と、この公演のDVD予約をしていたので、おそらくそこの団体さんのイベントで今後販売されるんだとは思うんですが…公式サイトとかがないからよくわかりません。
(faccebookページはあるけど、具体的な何かは書いてないし、最近はログインしないと何も見れないから不便だしね…)
Office KAN Facebookページ
おすすめしたい作品だったので、そこがちょっとわかりづらいのは残念です。

DVDは、団体さんのメール宛に問い合わせれば購入できるようです。

素敵な時間を過ごさせていただきました。