綴虚堂の日々

ヲタの日常

宝塚「BONNIE & CLYDE」

ふと思い立ったタイミングですぐ近くの御園座でやっており、なおかつチケットも若干ながら残っていたので行ってきました。

思い立った理由は、フォロワーさんが公演情報を呟いてらしたこと。
以前は名古屋にくる舞台&ミュージカル各種をチェックしていた時期もあったのですが、中日劇場がなくなって以来は一般の舞台情報のチェックしてなかったんですよね。
しかも宝塚だけれどミュージカルとレビューがセットになったタイプではない!個人的にここ大事なのです。
過去、そのタイプのも見たことがあるんですが、後半のレビューパートがどうにも合わなくて。

A席のみ残席表示が△だったから、まあ後ろのほうかな、でも御園座だから後ろっていっても知れてるでしょと思いながらとったんですが…取れた席は一階8列
えっと…私御園座でこんな前のほう来たことないんですが? というかこれSでは?と混乱して席種の図を見たら、今回S席が、他でいうSSみたいな真正面前方限定枠だったみたいですね。とはいえ、A席の中央エリアの中では一番前のあたり。どなたか入金漏れでもされたんでしょうか……。
かなり目の悪い私でも、演者さんのお顔が肉眼でちゃんとわかる位置でした。
この距離ならオペラグラスいらないかしらと思って持っていかなかったんだけど、両隣のお二方はしっかり持っていらした…!
なるほど、そういうものなのですね…

そして緞帳があいたところで前方の皆様が写真を撮られることに、おお、これが文化の差となるなど…
これまで宝塚作品を見たことがないわけではないんですが、その頃はミュージカルのチケットを取るのに一般発売されてしばらくされてから&安い席があるなら安い方という基準で取っておりました。なので周囲も同じような人ばかりだったのか、初めて見る光景なのです。
(ひょっとしたら時期の差もあるのかもですが。私が生で確実に見たことがあるのは中日劇場のとりかえばや異聞なので、調べたらもう10年以上昔の話でございます。ミーマイは生で見たのか円盤で見たのか……)


今回のお話は、アメリカで実在した犯罪者カップルを題材にしたもの。
最初の場面は、車に乗って目を瞑るボニーとクライドの二人が照らされ、銃声が何度も何度も鳴るという、二人の最後を示すもので始まりました。

車で死んでいる二人はそのままに、子ども時代のボニーが登場して、スターへの夢を歌います。
とても可愛らしい。この方の歌い方好きです。
そして登場する、脳内イメージのスター&バックダンサーのアンサンブルさんたち。
ミュージカルの中の群舞見るの好きなので、こういうの大好きです。

少年時代のクライドも登場して、ビリーザキッドへの憧れを歌います。
こちらのダンサーさんはビリーザキッドと保安官なのかな?
ダンサーの群舞が艶やかだったのと対照的に大変格好よかったです。

このあたり、セットの高い位置には、いつどこでの出来事というのが映されておりました。
たぶん詳しい方なら、ああ、となるやつなのでしょう。

そして純粋に夢を歌う少女は少しくたびれたウエイトレスとなり、アウトローへの憧れを歌う少年は犯罪で捕まってマグショットを取られましたというところでメインの役者さんに交代されておりました。

今回初めて見るミュージカル作品なので、このあとは時系列の記憶があやふやでございます。
ということで、印象深かったこと順不同で。

「その男といても幸せになれない」という忠告は、恋愛を扱うストーリーだとよくあるやつですが、今回ほど「いやホントそのとおりだよ!」となる作品は初めてでした。
クライドの悪行に関して美化が全くなく、同情はするけれどそれはだめだよとなる描き方で。
治安が悪い作品だとは聞いてたけどここまでとは思ってなかったですよ!
その分ヒロインがどうしようもなく破滅していく過程にううっとなるわけですが。

アンサンブルさん含め、レトロなワンピースの衣装をひるがえして踊るのとても可愛い!

子ども時代役の方々は最初だけの出演かしらと思っていたら、中盤以降にも、他の人が思い出すボニーの少女時代のイメージだったり、クライドが自身のこれまでを振り返る場面でも登場して、おもしろいなあと思いました。
そしてイメージ映像として踊る子どもボニー、とても軽やかで素敵(その分、そのイメージ映像の主が勝手な美化をしてることに対してうわあときますが)

途中セクシーな方面でどきどきしちゃう場面もちょこちょこあったんですが、海外作品が元ってことは、多分あれでも宝塚フィルターかかって中和されてるのですよね、きっと。(ヒロインのダンサー風の衣装やシンプルなワンピースの場面はきっと下着の表現なのだろうなあと思いつつ)

目が足りなかったので、また機会があれば見てみたい作品です。

あとこう、噂に聞いていた、宝塚の方々は目線めっちゃあわせてくるというお話…
主人公二人に対しては、実は同じときのバックダンサーさんたちのほうと目を行き来させていたのでそんなに思わなかったんですが…
最後のほうの、すっかりギャングと化した一団の銃を持ったダンサーさんに打ち抜かれました。。
やばい、あれはどきっとしちゃう。
カーテンコールのときに子ども時代ボニーちゃんもこちら見てくださいましたー。かわいー。

カーテンコール前のもろもろ、普段とは全然違う階段でも足元を見ないどころか斜め上向いたまま降りてくる皆様はほんとさすが…
***

改修後の御園座、今回初めて中に入りました。1階のお土産屋さんはちょこちょこ覗いていたのですが。
アイス、開幕前の予約制になってたのですね!教えてもらってよかったー。
そして芋きんつば、そんな名物があったとは知らなかった。

せっかくだしと思って、お弁当も買ってみたんですが、よく考えたら今回夜の部は開始が早くてですね…休憩時間にそんなお腹すかなかったので、そのまま持って帰りましたw